賢者の石 バックナンバー(17)

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vol.170:太陽のありがたさ

 ひさしぶりにまとまった量の雪が降りました。
当店は、交差点の角ですので店の前と右側が歩道になっています。しかも正面側が北西、右が北東という感じなので自分の店が陰になって昼間の時間帯に太陽の光があたりません。ですから雪かきをしないと歩道はつるつるのアイスバーンになってしまい容易には溶けません。

 少し前に、とあるメルマガに

 上農は草を見ないで草をとる
 中農は草を見て草をとる
 下農は草を見て草をとらない

という言葉を紹介していました。

いつも、そこそこは雪かきをするのですが雪かきをすべき面積が広いので一部分しかできません。そこで今年は朝一番から雪かきを始めました。するとまだ積もっている量も少ないし、人が歩いて踏み固められていないので簡単にかけます。
やっぱり雑草が大きくなってからとるより、雑草の芽がでるかどうかの時にとってしまうのが一番楽なんだ!と関心しながら雪をかき続けました。

が、雪がやんでいるのであればそれで一件落着だったのですが雪はずっと降り続いています。
疲れてしまいとうとうリタイア。
再度、雪かきにかかったのは夕方でした。でも、朝方頑張ったのでいつもよりは軽い感じである程度できました。

 それでも次の日はアイスバーン状態。でも氷の厚さもそんなになかったのでガツガツと叩き割っていたらある程度とれました。

 それにしても道路の反対側の歩道は陽があたっているので何もしてなくても雪は全くありません。こちらには恩恵はほとんどないのですが太陽って偉大だよな、と思いました。

ああ、全身がいたい。雪国の人は本当に大変だと思います。


vol.169:にっぽんらいふ展

 毎年11月下旬に国際家具見本市という展示会がビッグサイトで開催されています。今年もその展示会に行ってきたのですが、今年はその他にも行く場所ができました。それが「にっぽんらいふ展」です。この展示会は今年からパシフィコ横浜で開催されるようになりました。出展しているのは日本の家具メーカーで、家具産地としては北は旭川から南は大川までまんべんなく出展されていました。後で聞いた話では、出展されていた商品は日本メーカーの品物というだけでなく製造も日本で行われたものという事で、本当に日本の家具という位置づけのものだったようです。この展示会が始まった事によりいくつかのメーカーは国際家具見本市からこちらに鞍がえをしてきていました。

私は、その両方を一日ではしごして見てきたのですが、一言で言うと、「にっぽんらいふ展」の方は、店で売れる家具を、国際家具見本市の方は、こういう家具もあるんだなという家具を展示している展示会だと思います。じゃ、どっちがいいのかと言われると一概には言えませんが、商売上では「にっぽんらいふ展」の方が実用的な展示会でした。

こういう新しい家具の展示会が成功してくれると(実際かなりな来場者数だったようです)家具業界も活気が出てきて良いことだと思いました。

これらの展示会は両方とも一般の方も見に行くことができます(但し、国際家具見本市の方は一般公開日は限られていますが)。一般の方が見に行って
「あ、この家具がほしい」
と思った時に、国際家具見本市の方は、それをどこで買えるかという点で購入するのが不可能なものも多かったのですが、にっぽんらいふ展の方は、展示されていたものは基本的に購入が可能なものですので、もし一般の方が見に行くとしたらこちらの展示会の方をお勧めします。


vol.168:ちょっとついてるかも

 「ちょっとついてるかもしれない」
と思うことがありました。これを読んだ方はなんだそんな事、と思われるかもしれませんが同業の方はその感じが良くわかっていただけるのではないでしょうか。

 新築のお客様にトータルなコーディネートの依頼を受けました。3Dマイホームデザイナーにデータを入力しお客様の家をパソコン上に再現し、提案する家具を配置していきます。一通りレイアウトも完成し、後は見積りを作るだけという段階まで来ました。その時、たまたまその見積りに入れようとしていた商品が店で売れました。私の横で、従業員が電話で納期の問合せをしていました。と、その回答がなんと2ヶ月先になるとの事。

 「に、2ヶ月も先!?」
 最近は、海外生産の商品が多いので一度在庫が切れるととんでもない納期がかかる時があります。店の方ではお客様とどうしようかと話し合っています。
 そこで私です。納期が2ヶ月もかかるとわかった商品を提案からはずし、別の商品を入れて提案を作り直しました。そしてプレゼン。無事、その提案通りご注文をいただきました。

 ついている、と思ったのは、提案が一度で済んだからです。コーディネーターの方は皆さんがそうだと思いますが、「これがベストなコーディネートです」というのを提案します(ベストといっても2,3案作ったりもしますが)。そしてどうしてこれがベストかを説明します。お客様もその提案に納得されるとご注文をいただく事になります。
 それが後で、納期がかかってしまうからとか、実は廃番商品だったからとかで別の商品に変えていただかないとだめになった時、最初の提案がベストとすると後からの提案は次善案という事になりますから、今度はすんなりとは決まらない事がある訳です。それが今回は前もって納期がかかる事がわかり提案のやり直しをする必要がなくなったのです。
 本来は、提案する商品はすべて納期的にも問題ないか前もって確認をとっておくべきなのですが、ちょっと前まですぐに入荷していたものなどは、
「こないだあったから大丈夫だろう」
などとつい思ってしまい横着をして確認を怠ってしまったりする事があります。今回のその商品も実はきっと納期は大丈夫だろうとたかをくくっていた商品でした。

久しぶりの宝くじでも買ってみようかな 


vol.167: 封筒の行方

 お客様からカタログをご請求いただいた時に使う封筒があります。カタログのほとんどがA4サイズになってきていますので、A4の書類が入る大型の封筒です。普通の封筒よりは使う頻度が少ないのですがいつの間にか買い置きがなくなるので注意が必要です。

 先日も、その封筒を使う必要ができましたがいつもストックしている場所に見当たりません。でもまだ買ってきたばかりで使い切ってしまったはずはありません。使ってどこかに置きっぱなしにしてしまったんだと思い、心あたりの場所を探してもどうしても見つかりません。仕方が無いので新たに買いに行きました。
 店に戻って、封を開けて一枚の封筒を取り出して宛先を書いてと一連の作業を行いました。残った封筒は決まった場所に置いておかなくてはと思いながらも、ちょっとパソコンの仕事を済ませちゃってからと半ば無意識のうちにその封筒を机のそばの棚の上に。 するとそこにさっきまで探し回っていた前の残りの封筒がありました。

 意識して探している時は全然そんな場所に置いたなんて思いもしなかったのに、無意識に同じ場所に封筒を置いている。ちょっと驚き、不思議に思った体験でした。もしかしたら自分では全然気づいていないのに同じようなことを無意識のうちにし続けていることがあるのかもしれませんね。


vol.166:引出し式の食器棚

 最近、といっても数年前からですが引出し式の食器棚がはやっています。といっても全部が引出しになっているのではなくて人の腰あたりまでの高さまでが引出しになっていて上半分は従来の食器棚のように扉になっています。それは当たり前ですよね。自分の胸より高いような位置が引出しになっていたら中の食器が見えません。
 食器棚の一部分を引出し式にする事によって、従来の食器棚の収納方式では奥のものをとろうとすると前に置いてある食器を一度どけないととれないという不具合が改善されました。グラスやカップ類では本当に便利です。
 ただ、中の重量がかなりな重さになるのでレールがしっかりしたものを使っていないと故障が起こりやすいとか、地震の時などに引出しが飛び出てそれにより重心が前ががりになり倒れやすい等の欠点がでてきました。
 しかし、それらも廉価品を除いてさまざまな工夫がなされて来ています。もうこれで引出し式の食器棚も成熟期をむかえ、安心して販売できるようになってきたのかな、と思っていました。

 ところが、先日ご来店したお客様のお話を聞いて考えがちょっと変わりました。そのお客様は既に引出し式の食器棚をご使用になられています。つまりユーザーの声ですね。
そのお客様の話によりますと、
「確かに引出し式の食器棚は使い勝手は悪くない。でも、引出し式というのは食器自体が動くという点に問題がある」
との事なのです。
 従来の食器棚は、ある特定の食器はそれを使おうと思わない限り触ることはないので傷がつく可能性はありません。でも、引出しの中に入っている食器は、それを使おうと思わなくても使おうとしている別の食器と同じ引出しに入っていたとすれば、引出しを開け閉めすると引出しと一緒にその食器も動く。毎回の事なのでそうそう丁寧に開け閉めばっかりしていられない。すると中の食器はガチャガチャとこすれる。そういった事を続けているといつの間にか使っていなくても細かい傷がついてしまうということになってしまうそうです。
 引出し式の食器棚にはお皿とかを重ねていれた時にくずれないように棒を立てて間仕切りできるようにしてあるものもあります。でも、それも多少は違うかもしれないが変わらない、との事でした。

 ものや道具というものは、何をとってもすべての面で良くなるというのはなかなか無いようです。引出し式の食器棚をご検討中の方は、お持ちになっている食器の種類や数、使用頻度、使う方の性格まで考慮に入れたほうが良いかもしれません。


vol.165:色についての2題

 先日、同じところから仕入れている商品2種類に関して色の問題が2件発生しました。

その1:ダイニング・セットでテーブルと椅子が組み合わせられるものがあります。その中である型の椅子が廃番との連絡。その廃番になる椅子をセットにして展示していたのでその椅子をセットからはずして新しい型の椅子だけ取り寄せテーブルに併せて展示しました。すると、テーブルと椅子の色が合わない。なんと、古い型の椅子を廃番にして新しい型の椅子を作った際に色を少し変えたとの事(色の品番はかえずに)。結局、テーブルも新しいものを取り寄せなくてはいけないという事になりました。いったいなんて事をしてくれるんだ。これにはそのメーカーの営業マンも怒っていました。お店からは文句を言われるし、その上さらに悪いことには廃番にならない型の椅子が残っているとの事で、全く同じ品番の椅子で2種類の色が暫定的にできてしまった事になり、その対応が大変だとか。ちょっとでも営業の人間や店に意見を求めればこんなトラブル、おきなかっただろうに。

その2:もうすぐ学習机のシーズンが始まります。去年、そこそこ売れた学習椅子がありました。。その理由は他のメーカーの椅子とちょっと違った色に特徴があったから。
展示会に行ったら、その椅子が置いていない。でも、良く見るとあった、ありました。ちゃんと同じ品番の商品がありました。でも何か変。
「他のメーカーの椅子に比べて色が派手といわれたので色を合わせました。」
との説明。こちらは「えっ」と絶句。色の違いが売れてた理由だったのに。同じ色なら別に他のメーカーのでもこっちはかまわないんだよ、といったら今度は向こうが「えっ」と絶句。これもやっぱり営業担当の人も私に同意。なんで売ってる人間に相談しないのか。

たかが色、されど色は売上を左右する重要な要素です。机上で勝手に考えないで現場の声は大切にしましょう。


vol.164:お祭りで思ったこと

 毎年、学校が夏休みになって最初の日曜日(今年の場合は7月24日)に岩槻まつりというお祭りがあります。今年は、4月に岩槻市がさいたま市に合併となったためどうなることかと思った部分もありましたが、ほぼ従来どおりにお祭りが行われました。
 当店の場所は、店の前が歩行者天国になっていておみこしや人形仮装行列などが通る場所になっています。ですので、少しでもお祭りの雰囲気を盛り上げようと、当店のウッディギャラリーに作品を展示している鈴木先生にイベントを行ってもらったり、店の前でワゴン・セールを行ったりしています。今年は鈴木先生のイベントはありませんでしたが、店の前にテーブルを並べての特売は行いました。

 ただ、当店は家具屋です。お祭りに来たついでにちょっとタンスをかついで帰るなんて事はできません。ですのでその場で持帰りができるようなインテリア小物等が店頭屋台での販売品目になります。特に、売れ残って箱が汚れてしまったものとか、ずっと売れないで不良在庫になっているものを100円均一で売るのですが、数がある程度ないとかっこがつかないのでまだまだ普通に売れそうなものでも出したりしますので、その人気はすごく、お祭りが始まって30分くらいでめぼしいものはなくなってしまいます。
 その他にも、半額で売るものや、まったくの新品でも10%引きにしますのでそこそこの販売数になります。今年は、比較的気温が低めでしたので楽でしたが、例年などは30度をはるかに越える気温ですので外での販売はかなり疲れます。

 お祭りが終わると、「ああ、ずいぶん頑張ったな」という充実感と疲労感があるのですが、その後、いつも思うことがあるのです。
 世の中にはいろいろな商売があります。当店は100店以上が加盟しているわくわくカードというポイントカードの組合にも加盟していますが、その中でも家具屋というのは単価が高い商売になります。ものによっては1点で数万から十数万円、もっと高い数十万円するものもあります。そんな中で例えば、2,3千円の買い物をしていただいた時、お客様に対する感謝の気持ちが薄れているな、と感じるときが正直ありました。
 お祭りでの100円均一の商品を売るとき、店の外で暑い日差しをあびながら大きな声を出してお客様の気を引き、説明をして買っていただく。お祭りの高揚感もあるからでしょうが、100円の品でも売れるととてもうれしく感じます。
 そしてお祭りが終わり、疲労を感じながらもやりとげたという達成感を感じながら売上の計算をするとその金額は体で感じている達成感ほど多くはないのです。それは当然で、100円のものは100個売っても1万円です。普段の日は、1組の客単価が1万円を越えますから、最初にお祭りでワゴンセールをやった時には、「この苦労はなんだったのか」とばからしく思いました。でも、その後、そうでない気持ちが湧きあがってきたのです。
 それは、2,3千円のお買い物をしてくれたお客様に対する本当の感謝の気持ちです。ほんのちょっとの接客だけで、あの炎天下のワゴンセールでの20件、30件分の買い物をしていただけた。そう思うとちょっとした買い物も本当にありがたいと思うようになったのです。これは、お祭りでの最高の成果です。

 こんな気持ちを持ち続けるために、当店ではこれからもお祭りでのワゴンセールは続けて行きたいと思います。願わくば、今年のように暑すぎない日を。


vol.163:メーカーのホームページ

 当店のホームページに載せているリンク集には、独断と偏見で毎月スコアーをつけています。そのため、月に一度は、掲載しているリンク先のホームページを見ています。そこで、感じたことをちょっとしたコメントで書いているのですが、そんなに頻繁にサイトを更新する家具メーカーはないため新しいコメントがなかなか書けません。
 でも、まあ、メーカーさんの立場に立ってみると家具なんて毎月のように新製品ができるものでもありませんし、そうそう新しい情報を載せるのは難しいのでしょう。半年ぐらい更新がなくてもそれはそれでしょうがないのかもしれません。そんな中で私が感じたいくつかの事を書きたいと思います。

 毎月というペースで見ると、ほとんど変化のない各メーカーのホームページですが、各メーカーのホームページを見始めた数年前からすると全く異なっています。そのほとんどは、最初は社員さん(?)の手による手作りのホームページから、フラッシュ等の技術を駆使したプロフェッショナルによるサイトに変わってきた事です。それらはとてもきれいですばらしいのですが、家具自体の内容を知りたいと思いながら見るとじゃまに感じるのは私だけでしょうか。某メーカーのサイトは、以前は商品の品番とサイズ、定価が書いてあったのがシリーズのイメージ写真がアルバムのように切り替わるものに変わってしまい、必要とするサイズや定価が掲載されなくなってしまいました。こういうのでも改良といっていいのでしょうか。
 また、ホームページは貴重な情報源です。そうメーカーでも認識しているらしく、廃番の情報を掲載してくれるのは大変いい事だと思います。でも、まずは展示をしている販売店に連絡する必要があるんじゃないでしょうか。ホームページに載せたからそれで連絡終了っていうのはないんじゃないでしょうか。
 それとは逆に、廃番になっているのにホームページに掲載しっぱなしというのもうなずけません。メーカーに連絡がつかない日祝日などはとりあえずホームページを見て、
「まだ掲載されているから売っても大丈夫かな」
 なんて判断し、月曜日に電話をすると
「それはもう廃番になってます」
 なんて言われると、
「それならホームページから消しとけよ」
と思ってしまいます。
 最後に、意外と情報源になるのが掲示板です。家具メーカーのホームページで掲示板を設けているのはあまりないのですが、お客さんの生の声も読むことができますし、ちょっとしたQ&Aとしても役にたっています。是非とも多くのメーカーさんが掲示板を設けてほしい気がするのですが、何ヶ月も全く書き込みがない掲示板もあるので難しいのかもしれません。

 どちらにしろ、楽しくホームページチェックができればな、と思っています。担当者の皆さん、応援していますので頑張ってください。


vol.162:来年以降は盛況か?

 毎年、同じ時期に開催されるシズオカ[KAGU]メッセという家具の展示会に行ってきました。
静岡は日本にいくつかある家具の産地のひとつです。そこのメーカーの展示会をまとめてこの時期に行っているのです。
 ツインメッセ静岡という会場がメイン会場で、そこに各メーカーさんがブースを出展しています。家具は場所もとりますので、ブースにはそんなにたくさんの商品を並べることはできません。ですから基本的には、そのメーカーが最もPRしたい商品を展示してお客(家具販売店)の目を引き、後はそのメーカー自体に足を運んでもらおうという形が一般的でした。

 私が、店に入ってから12年になります。静岡に来るのも12年目です。会場のツインメッセはその名前からもわかるように2つの大きな展示場があります。12年前はそのふたつがフルに使われていました。それが年々、出展するメーカーが減り、今では半分ぐらいしか使われていません。1つの会場で十分なぐらいになってしまっているのですが、どういう訳か2つの会場を半分ずつ使っています。
 メイン会場に出展するのはとりやめてもその時期には多くの販売店の人が訪れます。そのため会場への出展はせずに自社のショールームや工場、倉庫で展示会を開くメーカーさんが増えて、ますます会場は寂しくなるという循環でした。

 それが、今年はちょっと違った点が出てきたようです。と言っても家具業界の景気が好転してメーカーに活気がでてきた、というのではないので残念なのですが。あいかわらず出展するメーカーは増えてこないのですが、出展しているメーカーのいくつかがブースを充実させて来ている傾向があるのです。私自身は、なんとなくこのメーカーは展示を増やしたかなぐらいのあいまいな感じだったのですが、某メーカーさんに話を聞いて納得しました。それは経費の削減策だったのです。
 ブースの展示を増やすのが経費削減? ブースの面積を減らしたり対応する人員を減らして経費を削減するというなら理解しやすいですが、展示を拡張して経費を削減すると聞いて、その発想のコペルニクス的転回にびっくりしました。

 その種明かしはこういう事でした。
 展示会の会場から各メーカーは何かしらの交通手段を利用しなければ行くことができません。バス等を使っても行けるのでしょうが、そんな事をする人はいません。ほとんどはタクシーを使ってメーカーさんに移動します。メーカーさんにつくと、そのメーカーさんの人がすぐに近寄ってきて運転手さんにチケットを切ります。そうです。移動の交通費は私達(メーカーにとってお客様)は払わないのです。と、いう事はメーカーを訪れる人が増えればそれだけ交通費がかかるのです。また、商品を見て商談しているときは飲物や軽食、ちょっと大きなメーカーさんはちゃんとした昼食などもでたりします。そんな費用もきっとばかにならないでしょう。
 そんな事で、自社で展示会をやっても場所代がかからないぐらいでいろいろと経費はかかります。そこで、発想をちょっと変えて
自社での展示会をやめてしまい会場でのみの展示会にする
という事を思いついたそうです。会場だと昼食もお客さんが勝手にレストランや売店で食べるし、会場までの足代も直接は払う必要はありません。ブースのコマ数が増えた分の費用を払っても自社展示会をやめた分で十分におつりがきてしまう、との事なのだそうです。
 なるほどな、と思いました。
 もしかしたら来年以降、展示は会場のみとさせていただきます、というメーカーが増えてくるかもしれません。そうなると見かけ上は会場が盛況になっていくのでしょうか。本当の意味で盛況になるといいのですが。


vol.161 : タイミング

 お客様から、とある特注をいただきました。それをメーカーに正確に伝えなければいけないのですが、私の能力では電話やメール、FAXではうまく表現できません。しかたがないので、
「明日にでもそのメーカーの担当営業の人に電話をして店に来てもらおう。」
と思っていました。
 そして次の日の朝、店に行くとその営業マンがたまたま顔を出していました。
「ああ、なんてタイミングがいいんだろう」と思いました。

 問屋さんを通して仕入れる商品の場合、同じメーカーの品物を仕入れるルートが複数あるものがあります。その場合、どこから仕入れるかは、値段の差や納品までの時間の差、その時の気分などいろいろな要素がからみあいます。ほとんどの場合、ある問屋の方が仕入れ値が安かったりすると、別の問屋もそれに合わせた値段を出してきますのでだいたい値段は横並びになっています。ですから値段以外の部分で決まる場合が多いかもしれません。
 既に一度、仕入れた事のある商品の場合、伝票処理の関係から同じところから仕入れる事が多くなりますが、どこから仕入れても同じ条件の時は仕入先を決める要素のひとつにやっぱりタイミングがあったりします。
 お客様に商品を決めていただいて、さてどこに注文をいれようかと考えているときに、「こんにちは」と言いながら入ってくる営業マンがいるのです。直接に注文をだしてしまえば、電話代もかからないしFAXを書く手間もいらないし、以前に無理を聞いてもらっていたりするとその営業マンを手ぶらでかえすのはどうもな、なんて思ったりして、これ幸いと
 「ちょうどいいところに来た、今、○○が売れたから1本お願いね。」
なんて頼んでしまいます。

 メーカーやその独自の商品の場合でも
「新たに食堂セットを展示しようと思うけど、どこからどんなの仕入れようかな」
なんて考えているときに、
「食堂セットのお手ごろな新製品が出たんですが」なんていいながらやってくるメーカーの営業マンが本当にいるのです。
 そんな時、私は、きっとこれは神様がそうしなさい、と言っているんだ、と思い、タイミングよくやってきたメーカーさんの商品に決めることがかなりあります。
 確率的に言うと、店に顔を出す頻度が多ければ多いほどそういう事にめぐりあう可能性も高くなるわけですが、イメージとしては他の人と同じくらいの頻度のような気がしていても妙にタイミングよく来店する営業マンがいます。こいつは切れ者だ、という感じでもないのですがタイミングの良さで好成績をあげてしまう。こういうのは生まれ持った星というのがあるんでしょうか。

 このような、いいところに顔を出して売上をあげる営業マンを私はひそかにミューラー型営業マンと呼んでいます。 ああ、今年のレッズにミューラーのような選手がほしい。


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