賢者の石 バックナンバー(5)

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vol.50 : 3Dマイホーム・デザイナー

 数ヶ月前、某メーカーの所長さんが私の所に、「パソコンを買いたいんだけどどんなのがいいかアドバイスしてほしい。」とやってきました。それで、近所の●Xに一緒に行きました。それまで、その所長さんは社内でも化石と呼ばれているほどのハイテク音痴だったのが、社内の連絡はすべてメールでという事になり、やっと重い腰をあげたのでした。

 その所長が先日また店にやって来たのですが、そこにはFAXを家庭に導入する事さえ拒んでいた姿は無く、
「3Dマイホーム・デザイナー」というソフトをしきりに勧める宣教師さんが立っていました。曰く、
「俺は、このソフトでもう500万円も家具を売った!」
とか、
「ショールームでその場でレイアウトをしてあげたら、お客さんが感激してたよ。」
とか。 ちょっと前まで、M(メガ)とG(ギガ)ってどっちが大きいの?、なんて聞いてた姿はそこには全くありません。 所長さんはそのソフトを使ってみせながら、私に機能を説明していきます。 
「まさか、この人からソフトの説明を受けるようになるとは」
と思いながら、見ていましたが、確かにこれはいい。2、3年ぐらい前にちょっとデモを見たときは、これはおもちゃで実用にはならないな、と思っていたのですが、この世界はドッグ・イヤー(犬と同じ成長度)で進化していきますので、その機能は家具屋がレイアウトで使うには十分すぎるほどです。

 さっそく、このソフトを入手してバーチャル・カミゼン(仮想のお店)を作ってみました。後は、配置する家具のライブラリがあれば万全なのですが、そっちが大変かも。店でお勧めの商品をこれからデータ作りしていこうかな、と思っています。

(JPEGでデータ量を減らしていますのでぼやけた感じですが、実ファイルはすごく鮮明です) 


vol.49 : キャッチ

 洋服タンスや食器棚等、開き扉がある家具では、その扉が勝手に開いたりしないようにおさえておくキャッチと呼ばれるものがついているものが多くあります。そのキャッチも扉に鉄の板がついていて本体部に磁石がついているマグネット・キャッチが主流です。そんなマグネット・キャッチを使っている場合に限るのですが、扉が固くて開けにくいという場合の対処の方法をお教えします。

 マグネット・キャッチの場合、扉がなかなか開かないのは磁石の磁力が強すぎるせいですので、その磁力を弱くしてあげれば開けるのが楽になります。でもどうやって磁力を弱くするの、熱を与えれば磁力はなくなるけどちょうどよく弱くするのは難しい。
なんて考えている人もいるかもしれませんが、これはほんとに簡単です。
キャッチのマグネット側でも鉄側でもどちらでもかまいません。その上にセロテープを貼って下さい。それで磁力が弱くなります。まだ、強すぎる場合にはもう一枚重ねます。これだと将来、磁石自体が弱くなった時、テープを剥がせばくっつける力は強くなります。


vol.48 : 現品に限る

 家具屋に限らず、電気屋さん等、多くの商売で、
お客様は展示現品でなくて在庫品や新規取り寄せ品を希望される事が多くあります
その理由は、店に展示している間に古くなったり、多少のキズ等がついたりする事があるからだと思います。そのため、もう商品が廃番になったりして新しいものが取り寄せられない時は、現品限りと表示して値段も安くつけ直したりします。
 自分が買い物をする時は、そういうのはあまり気にしなくて、逆に現品でいいからちょっと安くして、なんて言う方なんですが、どういうわけだか、雑誌等は立ち読みされた一番上のじゃなくて山の中あたりから取っちゃたりします。だから、おあいこかもしれませんね。
 ところが、家具の場合、現品じゃないとだめ、という事があるのです。それは家具が木等の自然素材からできているためです。木は全く同じ木目のものは二つとしてありません。同じ型番の商品でも木目が異なると、微妙に感じが変わる事もあります。でもそれはすごく小さい違いでめったに問題になる事もありませんし、お客様の方でも自然素材という事で了解されています。
 しかしながら、唯一と言ってもいい例外が座卓やテーブルです。天然木や天然大理石の座卓やテーブルは、お客様が、この木目が気に入った・この柄がなんとも言えずいい、という感じで決定する事があります。
 それは、それでその現品をお届けすれば普通なら問題ないのですが、そうもいかない時があるんです。

 前にお客様をメーカーのショールームにご案内した時の事でした。そこに展示してある大理石のテーブルをお客様が気に入りました。
そこで、現品を出してくれるようショールームの人に頼むと、「規則だからだめです。」
との事。その理由は、納期がかかる等の理由でショールームに展示してある品物を融通してしまうと、展示に穴が開いてしまってらちが開かなくなってしまうため、との事でした。
それは、それでわかるのですが、今回の場合は、同じ型番の商品が在庫であるのですから、展示品を出してもかわりのものが置けるのです。それでも、「展示品を出したという事実だけが独り歩きしてしまうと、どうしてあの店だけ出すんだ。」という事になってしまうと言います。
 最終的には、その現品を出してもらえましたが、かなりの間、お客様をお待たせする結果となってしまいました。

どういう対応が正解なのかは私には判断できませんが、何かしっくりいかない出来事でした。


vol.47 : 横にあるのに圏外

 やっと夏休みも終わり、子供達が学校に行くようになりました。ほっとする反面、休みが違うので(店の休みは木曜日です)お正月までは一日を通して一緒にいてあげられないさびしさもあります(よく、子供に遊んでもらってるなんて言われる事も)。
 夏休みに家族旅行に行ったときの事です。私と妻はそれぞれ自分の携帯電話を持っています。車の中で子供が妻の携帯から私の携帯へ電話をかけようとしました。ところがその時に走っていた場所が山の中で携帯電話は圏外表示になっています。

「なんでつながらないの?」
「圏外なんだよ。」
「圏外って何?」
「携帯電話の電波が届かない場所の事だよ。」
「電波が届かないって、1mも離れてないよ。」

同じ車の中の携帯通しで電話をしようとしているのに何で電波が届かないなんて事があるんだ、というのが子供の疑問でした。
「携帯電話の電波は一度、基地局という所に行って、それでまた電話に電波を送るんだよ。この近くにはその基地局がないんだよ。」
と説明しても、
「こんなに近いんだから直接、電波を送っちゃえばいいじゃない。」

それはそうだけど。どなたか小学校3年生にうまく説明できる方はいませんか。


vol.46 : 100万円のパソコン・デスク

 先日、大阪に行って来ました。サラリーマン時代には月1ぐらいのペースで大阪に行っていたのですが、今では年に一度、8月の終わりにいくだけです。
 8月の終わりに大阪に行く理由は、新型学習机の仕入のためです。不思議な事に学習机を作っている大手のメーカーは本社が関西にかたよっています。そこで、大阪や京都といった場所での新作発表になります。カタログに載らない、この時だけのオリジナル商品とかもでますので見に行くようにしています。

 ここ数年は、学習机だけでなくパソコン・デスクも各メーカーが出展するようになってきました。そのほとんどは実際に商品になるものですが、たまに参考出品という形のものがでます。
 今回、学習机をつくっているK社が、牛の柄のパソコン・メーカーと組んで一般公募したデザインのパソコン・デスクが参考作品として展示してありました。聞くと、その製作費は100万円とのことです。形はひょうたんを上から三分の一ぐらいの位置で切ったような形(天板が円形でくびれた円柱のような感じ)のオレンジ色の強化プラスチックのような艶のある素材で、椅子が組み込まれています。天板の円は切り込みがあり、そこを開けると下からキーボードが出現してきます。ちょっと文章で説明するのは難しいのですが、ハイテク、という感じです。
 商品化の予定は無いとの事ですが、作ってももう時代遅れという感じがしました。No.42の所でも書きましたが、パソコン自体がハイテクなんだから、その机までハイテクだと疲れちゃうという気がします。実際、新製品のパソコン・デスクも木を前面にだしたものが多かったような気がします。値段は量産する事で、買えるラインまで下がって来てもこれから売れるデザインだとは思えませんでした。
 パソコン・デスクだからハイテクのデザインを選びました、という感じで、審査員のハイテク・イメージに対しての頭の固さが気になった参考作品でした。


vol.45 : 帆立

 書棚や食器棚等でサイズ(幅)違いが用意されているものがあります。店の展示面積には限りがありますので、そういう商品はひとつのサイズの物を展示して、あとはこれの幅違いになります、という形で対応する事が多くなります。
 そんな時に、すべての商品のカタログが用意されていれば問題ないのですが、元々カタログが無かったり、カタログが切れていてまだ補充されていない時などは、現物を見て違うサイズを想像していただく事になります。
 色や材質は、これと同じで幅だけが30cm長くなる、
等、頭の中で考えていても縦横のバランスが異なってくるわけですから、実際のものを見ると、想像していたのと違っていた、なんて事もあるようですが、それは特に問題になる事はありませんでした。
 ただ、ひとつ、注意しないといけないのが、サイズが異なると、形がかわる時がある、という事です。扉がついている物などは、90cm幅では2枚扉だったのが120cm幅では3枚扉になる等、あきらかに違うのはこちらもうっかりする事がないので大丈夫なのですが、かえって扉のないただの書棚等でうっかり勘違いをしてしまう事があります。
例えば、書棚では75cm幅ぐらいまでは横に一枚の棚板なのですが、90cm幅ぐらいから中央に帆立と呼ばれる縦の仕切りがはいり棚板は左右の二枚に分割されます。ですから展示が75cm幅で注文が90cm幅だったりすると75cm幅のものを幅だけ広げたものではなくて真ん中が区切られた違う形のものがくることになります(その逆の場合も)。食器棚だと90cm幅でも一枚の板でいってしまうものもありますが、本は重たいため、必ず帆立が入ります。

 横に大きいものを入れたいので、このひとつ上のサイズにしよう、と思うとき、真ん中に帆立が入って、かえって横に使えるサイズが減ってしまう事があります。通販等でいろんなサイズのある商品等を買うときにはちょっとご注意を。


vol.44 : レシート

 何日か前のコンビニのレシートを車の中で見つけました。ここのところの猛暑のせいか色がかわって何を買ったのかが見にくくなっていました。

 最近、お店で買い物をしてもらうレシートはほとんど感熱紙を使ったタイプのものになっています。このタイプだと紙に打刻するタイプと違ってレシートの内容やデザインを簡単に変更でき、また音も比較的静かです。でも、レシートを保存しようとした場合、時間の経過や熱で、印字が読めなくなってしまうのは困りものです。
 当店のレジ(金銭登録機)は、もう15年も使用しているものでレシートは普通のロール紙に打刻がされるものです。いいかげん、新しい機種に交換したらどうですか、とレジのメーカーの営業さんが時々やってきます。その時にいつも言う逃げ口上が
「うちの店は、レジで印字されたのをそのまま売り上げの資料として使っているから、7年間は色が薄くなって読めなくなったりされると困る。だから感熱式のはダメ。それにまだ普通に使えるもの。」
というものです。実際に、そうしていますので、印字が読めなくなってしまうと困ってしまうのです。
 普段の時だと、らちが開かないとみえて去年は「2000年問題が起きますよ」、と言ってきました。でも、うちのレジは高度な機能はのせていなかったため、2000年問題もクリアしてしまいました。 最近では、「2000円札を入れる場所がないでしょう」と言ってきましたが、うちのレジは500円札を入れるスペースがあります。
 こう考えると、昔の製品は質実剛健という言葉がぴったり来るようです。

 某メーカーさんへ。印字が普通紙にできるものか、字の薄くならない感熱紙ができたらまた来てね。


vol.43 : ラブホテルのラブソファ

 140cm前後ぐらいの幅の二人掛けソファをラブソファと呼ぶのは、多くの方が知っていると思います。先日、ラブホテルからラブソファの交換の注文が来ました。そして、今日、それを配達してきたのですが、いつも配達しながら、「これが本当のラブソファだよな。」と思ってしまいます。

 この話は、5年ぐらい前の時のものです。お得意さまのラブホテルが内装を全面的に改装する事になりました。それで、「ラブソファを20台ばかり頼む」、と支配人さんから連絡がありました。「カタログを持って来て、設計士さんと相談してくれ」と言われ、「20台ぐらいすぐに揃うのはどこのがいいかな。」と思いながら設計士さんとのミーティングに出向きました。
 そこで、私は大きな考え違いをしていた事に気づかされました。20台のラブソファは、2,3種類のものを数色ずつぐらいの感覚でいたのですが、設計士さんは開口一番、
「この部屋のコンセプトは***。壁紙はこれで床の色はこれ、ベッドはこの色。」と一部屋ずつ私に説明していきます。つまり、一つ一つの部屋にマッチしたソファをコーディネートしろ、という事だったのです。
そうか、ラブホテルというのは一部屋ずつデザインが違っていたのか。
「こりゃ、大変だ。」という気持ちと、「これは、おもしろそうだ。」
という気持ちを持ちながら、設計士さんと一部屋ずつソファを決めていきました。

 そんな事で、お部屋の事を考えて決めていったラブソファなのですが、交換の時に注文でくるのはいつも、一番汚れが目立たなくてお手入れが簡単なもの。
かくして、きちんとコーディネートされていた部屋は、次第にくずれていってしまうのでした。


vol.42 : 2020年の部屋

 Juvenile(ジュブナイル)を観てきました。一言で言うと、「スタンド・バイ・ミー」の日本版という感じでとてもおもしろかったです。子供用の映画だと思っている方、観て損はないですよ。

 この映画の中で、2020年の家が出てきます。従来の映画等だと、未来の家の内装は無機質で、白や黒や鮮やかな原色を使った色使いで、という感じばっかりだった気がします。それに対して、ジュブナイルの主人公の家は床はフローリングどころか、無垢板貼りだし、食事をする場所はウッドデッキみたいな所だし、部屋の中にふんだんに緑が取り入れられていたりで、大分イメージが違います。これは単に主人公のインテリアの趣味なのかもしれませんが、映画からは、どの家もこんな風に自然を取り込んだようになっている感じを受けました。もしそうだとすると、一体いつ頃からインテリアの指向がその方向に向かい始めるのでしょうか。もしかしたら、この映画を観た人達から始まるのかもしれない、と思ってしまいました。これからの家具の仕入にも影響を受けそうな映画でした。

 それにしても、日本の特撮技術もすばらしくなったんだな、と感動しました。私は、特撮は、それが特撮だと感じさせないのが一番の特撮技術だと思っているのですが、その点でもジュブナイルの特撮はストーリーにとけ込んでいて違和感がなくて最高でした。
それにひきかえ最低なのは「マトリックス」の「どうだ、すごい特撮だろう」、というあれ。技術は高くても、あれは最低の特撮だと思いますが皆さんはいかが思われますか。


vol.41 : 事務所に見えちゃ嫌だし

  今年の夏は、異常ともいえるほどの暑さが毎日続いています。昼間から夜までクーラーをつけっぱなしというお宅もあるのではないでしょうか。でも、それは電気代もすごい金額になるし、体や地球環境のためにも良くありません。そこで、すこしでも風のある晩などは窓を開けて自然の風をとりこみたいものです。でも、カーテンを閉めているとうまく風が入ってこないし、カーテンを開けていると外から丸見え。
 そこで、検討の対象になってくるのがブラインドです。風は取り込みながら人の目を遮る。夏の日の要求にはぴったりですが、
「会社や事務所みたい。」
という声もあります。ブラインドの持つイメージは、家庭よりも仕事場という方がどうしても強くなってしまうのは否めません。そこで、少しでも仕事場っぽいというイメージを小さくする工夫を2点。
(1)スラット幅は25mmでなく、15mmを
  ブラインドの羽根の幅は通常、25mm幅と15mm幅の2種類があります。会社で使われているブラインドのほとんどは25mm幅。15mm幅なら雰囲気も大分違います。
(2)マット仕上げのスラット(羽根)
  ブラインドのスラットは100色を越える色のバリエーションがあります。ただ、どの色を選んでもあのつやつや感が事務所のイメージを醸し出してしまうような。そこで表面がザラザラしたマット仕上げのものを選ぶと高級感もでて、事務所のイメージもずっと減ります(但し、値段は15%−20%ぐらいアップになります)。

これで、かなり感じが変わります。ブラインドをご検討の方は、良かったら試して見て下さい。逆に、仕事場にもこの2点を適用すると雰囲気がガラッと変わりますよ。

おまけ
テラス窓等、出入りをする窓の場合、ブラインドを半分の幅ずつに分けると、個々の上げ下げも軽くなり出入りする方だけを上げておく事ができ便利です。


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