夏になると、プールや海などの水があるところが恋しくなります。クーラーは涼しいけれど体や地球の環境にはあんまり良くないし、何か快適に過ごす方法はないかといつも思います。
夏場にベッドを見にいらっしゃるお客様は、ウオーターベッドを見ると
「水だから涼しそうでいいね。」
とか、よく言われます。ところが、どっこい。夏場に一番暑いベッドがウオーターベッドなのです。ウオーターベッドの最大の弱点は、重さもありますが、
汗っかきの人は寝られないベッド、だという点です。
ベッドのマットレスの性能を比較する項目はいろいろありますが、そのひとつに通気性があります。人は一晩でコップ一杯近い汗をかきます。その汗を如何に発散させるかで寝ている間の快適さが違ってきます。ウオーターベッドは中に水が入っていてそれが漏れないようになっていますから、当然ながら通気性はゼロです。かいた汗はマットレスと自分の間に朝まで残ってしまいます。(ヒーターであったかくて)寒がりの人にはいいベッドですが暑がりの人には不向きなベッドです。
涼しそうだからウオータベッドなんて考えてる人がいたら、考え直して下さい。
えっ、水をギンギンに冷やしておけばいいって?
水をどうやって冷やすのですか。ヒーターはついていますが、冷やす装置はついていません。それに、冷たい水が入ったコップのまわりには水滴がついちゃうでしょ。ウオーターベッドは夏でもヒーターを最低限につけて水滴がつくのを抑えているのです。
タイトルを見て、水は熱い、冷たいだろうと思った方がいたと思いますが、「暑い」の字の意味がわかっていただけましたか。
夏が近づき電車のガタンゴトンという音も小さくなって来ました。皆さんご存じの通り、電車のレールとレールの間はすき間があいていて夏になってレールが伸びてもレール同士が押し合って曲がってしまわないようになっているのですね。
実は、木も同様に温度や湿度によって伸びたり縮んだりする事をご存じでしょうか。よく、木が反(そ)ったとかは聞くと思いますが、伸びたり縮んだりもするんです。そうすると当然ながら木同士が押し合って曲がったり、割れたりという事が起こって来ます。それをさけるために電車のレールと同じ様な手法を使っている家具があるのです。
それが、座卓なのですが、昔からの形の座卓の天板には溝が彫ってあるの見たことがありませんか。「ゴミがたまっちゃうからこんな溝、彫らなければいいのに。」という声も聞きます。が、実はあの溝は大事な溝で座卓の中央の天板が伸びたり縮んだりしているのを調整しているのです。ですから、季節によって溝の幅が広くなったり狭くなったりしているのです。つまり天板の中央の板(鏡板)とまわりの枠の部分は完全には結合していないのです。そのために座卓を立てかけておいたりすると、下側にあった溝は狭くなって上側にあった溝は広くなります。
でも、これは天板に無垢板を使っている座卓の話です。合板などの座卓の溝は完全な飾りです。ですから、溝の部分を見て、後から溝だけ彫ってあるか、彫ってあるのでは無くて中央部と枠部とのすき間になっているかで高級な座卓か否かが判断できます。

<問題> 上図のようなコーナーボードの幅、奥行きはどの寸法の事でしょう?
家具のサイズの表記は家庭用品品質表示法という法律に基づいてその測定の仕方、方向が定められています。カタログでは、上図の様なお部屋の角の置くコーナーボードの幅、奥行きは幅がB、奥行きがDと定められていて、AやC,E等の値は必ずしも表記する義務はありません。でも、カタログから商品を選択しようとした時、BとDの値だけでは選択ができない場合がほとんどです。
多くの場合、部屋の角から窓までの距離やコンセントまでの距離を知るためにAの値が必要になりますし、コーナーボードの上に置ける物(TV等)のサイズを知るためにその他の値も必要になってきます。メーカーによっては上図のような図が寸法入りで入っていたりするのですが、法律上はBとDと高さだけでいいからと言ってそれしか書いてないメーカーもあります。
そんなメーカーの商品は売ってあげないと思ったりするのですが、それらを選ばざるを得ないときがあります。通常はメーカーに電話をして値を教えてもらうのですが、土日や祝日だと聞けないときがあります。でも大丈夫。実はBとDさえあれば後の値はすべて導きだせるのです。
ちょっと補助線を引いてあげれば簡単に求まりますが、何かの時は以下の式をお使い下さい
<値の出し方> ルート2を1.41として計算
A=0.705B
C=2(B-D)
E=1.41D-0.705B
「ルート16の法則」等の著作で有名な西村晃さんの講演を以前に聞いた事があります。その時、マンションや団地の生活様式やレベルは、ゴミ捨て場を見ればわかると言っていました。
事務所等のオフィス家具をひととおり納品すると、おびただしい量のゴミがでます。このゴミの始末の仕方を見ると、職人の腕がわかります。うまい人は品物を開梱していくそばから、ゴミが分別されながらコンパクトにまとめられていきます。そんな職人の現場は、こちらも安心して見ていられます。それに対して、段ボールのお店をひろげたようになってしまう職人は、ちょっと心配になります。
最近、ダイオキシン等の問題から梱包も変化してきました。以前は、発泡スチロールだらけだった梱包材も、メーカーによっては段ボールでいろんな形を工作して緩衝材として使っているところもあり、そんなメーカーは品物も安心できます。それに対して、あいかわらず発泡スチロールが山盛りはいってくるメーカーのものは不良率も高い気がします。
また、同じ発泡スチロールを使っていても、段ボールから簡単に剥がせるようにしてきたメーカーもでてきました。ボンド等で段ボールにしっかりと発泡スチロールがくっついていると分別が大変なのですが、今日、ゴミを分けていたら簡単に取れるように改良されているのがあって、そのメーカーを見直しました。
納品されるのは、品物を購入した後ですので、自分の場合は役にたたないかもしれませんが、近所で納品風景を見たときは、ゴミの出方と段ボールに書かれているメーカー名を見ておくと何かの参考になるかもしれません。
ちなみに、当店で扱っている健康家具のメーカー「久和屋」さんでは、段ボールの接着剤にもノンホルマリンのものを使っているそうです。
*「ルート16の法則」 数学の話ではなくて、国道16号線沿いの経済活動を分析すれば日本の経済状況が把握できるという本です。
ショールーム用の家具、という言葉から皆さんはどんな家具をイメージされるでしょうか。高級な、有名デザイナーがデザインしたようなものを思い浮かばれるのではないでしょうか。でも、これは全く別の話。 そしてこの用法はごく一部の場所でしか使っていませんのでご注意下さい。
家具の新聞折り込み広告を見ていると、信じられないくらい安い商品が載っている時があります。そんな値段でだせるには何か理由があります。その理由が
本当に利益を度外視して客寄せの目玉として価格設定したものや
廃番処分や倒産品などで破格に安く仕入ができたもの
ならば、ついている値段以上の価値があると思われますが、ショールーム用の家具だと困った事になります。
ショールーム用の家具、とは 「単に置いておくだけなら見栄えがいいけれども、実際に使うには難があるものを呼んでいます(何度もいいますが、超ローカルな使用法です)。
家具問屋の展示会などに仕入にいって、「これはチラシに使える商材ですよ」なんて非常に安いタンスを見せられた時、
「これはショールームで使う様な家具だな(これはとてもじゃないけど、実際に使うには安物すぎてだめだよ)。」なんて使います。相手に聞こえても、ショールーム用の家具なんて言われると悪口を言われているとは気がつきません。
悲しい事ですが、一部の家具メーカーには安く売るための家具というものが存在しています。それらは見るだけなら普通の家具ですが、耐久性が低かったり、使い心地が悪かったり、時によっては危険だったりします。あまり、値段が安すぎるものにはご注意を。
通常、ショールームや住宅展示場に置いてある家具は、デザイン的にも使ううえでも全く問題がない、というよりもお金に余裕があれば是非使いたいような、ものが置いてあります。念のため。
先日、お客様からハイバック(背もたれの高い)で低価格のラブソファがないかと聞かれました。値段もそこそこで品物的にもしっかりしていて、当店でも売れていた商品があったのですが半年くらい前に廃番になってしまいました。お客様に問い合わせを受けたのをきっかけにそのメーカーに聞いてみました。
「なんで、あのソファを廃番にしちゃったの。うち(当店)じゃ売れてたのに。」
「いや、あれは良く売れていたんですよ。超ハイバックでPVC(ビニールレザー)のラブソファなんてあれぐらいしかなかったですから。」
「じゃ、なんで廃番に?」
理由を聞いて納得しました。それは、売れて配達に行っても家に入らなくてキャンセルになる事が続出したため、との事でした。考えてみたら当店でも、この商品が階段から上がらなくて窓からつりあげて納めた事がありました。このくらいのハイバックの商品は、一戸建ての一階のリビング・ルームに掃き出し窓から入れないと入らないようなものだったのです。本革張り等の高価なものだと、実際の納品先も上記のような条件に近い場合が多いのであまりトラブルにならないものが、市場にほとんど無いPVC張り(ゆえに低価格)の超ハイバックという画期的?な商品だったため、ドアが狭いお客様とかも多かったのでトラブルがでてしまったのでした。
「あれって、座り心地はすごく良かったのにね。」
「でも、外に置いておくわけにいきませんしね。」
(現在は、そこそこハイバックのを作っています。)
先日の朝日新聞に、写真入りで宮部みゆきのインタビュー記事が載っていました。大ファンの私はしっかりと記事を読み、写真もじっくりと見ていました。
と、なんだか見覚えがある椅子に座っているじゃないですか。
ま、家具屋ですから、使っている家具に見覚えがあっても全然、不思議でもないんですが、その椅子がデスク・チェアーでなくて、ダイニング・チェアーだったのです。
実を言うと、こういう事って案外、多いんです。 えっ、こういう事ってどういう事かって。
それは、本来の用途以外の使い方をすると案外、探しているものにピッタリのものが見つかる事があるという事です。
例えば、2ヶ月ぐらい前に、ちょっと変わった仕様の食器棚を探しに来たお客様がいたのですが、いろんなカタログ等をひっくり返し、探してもお客様の要望に合う物が見つかりません。お客様もついにあきらめて、「せっかくお店に寄ったんだから、別の所もちょっと見せてね。」
と言われて、店内をぐるりと歩いてまわっていました。そして、
「あっ、これがぴったり」 と、お客様。
見ると、それは下駄箱でした。でも、下駄箱に食器を入れちゃいけないという決まりはないし、まだ未使用だからきたないわけじゃないし、なにしろお客様が求めていた仕様にぴったり。そして、後日、その下駄箱をお客様のLDルームに納品させていただきました。
パソコンの機材がいっぱいあるのででっかい机がほしい、というお客様が時々、いらっしゃいます。既成の机で大丈夫な場合もありますが、サイズの要望が難しくてちょうどのものがなかなかみつからないときがあります。そんな時、案外使えるのが食堂テーブルなんです。サイズもある程度、自由にオーダーできるのもあるし、引出しはワゴン式のを下に入れれば済むし、という事で、食堂テーブルを提案する事がたまにあるのです。
宮部みゆきが仕事に使っているダイニングも、かつて私も同じ物を、パソコン・デスクと椅子、という事で提案した事があるものでした。彼女に親近感を覚えた出来事でした。
皆さん、クロス・ファイアを見に行く前には、「炎の少女チャーリー」を。
「スターウオーズ」の前に「隠し砦の三悪人」を見るのと一緒ですね。
カラーBOX等の組立家具はネジを締めるだけで完成して本当にお手軽ですが、強度がもうちょっとあったらな、と思っている方、 本当に簡単な事ですが、非常に効果があるので是非、実行してみて下さい。
それは、組立家具の裏板の溝に木工ボンドを入れて組み立てるだけ。
たった、これだけで強度は数倍にもなります。当店では、組立家具を組み立ててお届けする場合、ボンドを入れて組み上げていますが、好評をいただいています。
早く壊れてくれた方が、商売的にはいいんですが、グラグラするからとクレームになるよりもよっぽどいいですもんね。
前にも一度、関連した事を書いた事がありますが、
家具に含まれるホルマリン等の有害物質を取り除きたいのは誰でも考える事です。
簡単で、コストもかからない方法が雑誌に紹介されていましたのでここでご紹介します。それは、使用後のティーバッグを天日で乾燥させて家具に入れておくというだけのお手軽な方法です。実験によれば活性炭等よりも吸収が良かったとの事。葉に含まれるポリフェノールの効用だそうです。
「使ってないティーバッグじゃ、いけないのかな」とある人が言ってましたが、使っていないティーバッグを使う度胸があるとは思えません(小心者)。実際、使用後の方がはっばが開いていていいんじゃないでしょうか。
えっ、こんな事を書くとますますご飯用の炭しか売れなくなっちゃうんじゃないの、と心配してくれるあなた。炭のシートは湿度調整等もしてるんです。
昨年、私の大学時代の恩師がなくなりました。そして、今年の1月に大学からその先生の追悼文集を作るから、何かエピソードがある人は文章を作って送って下さいという案内が届きました。
当時、中国から来日していた北京化工学院という姉妹大学の呂硯山先生を紹介していただき、卒業旅行としてその先生を訪ねた想い出を書いて出しました。
その文集が今日、届きました。その本を開いて誰が文章を書いているかと目次を見ていたところ、その呂先生の名前を発見しました。なつかしさから、まっさきにその文章を読んでびっくりしてしまいました。その呂先生の文章の中に、最も印象深かった事のひとつとして私が呂先生を訪ねて中国に行った事が書かれてあったのです。こう書くと、私が文章に登場する事にびっくりしたととられる方がほとんどだと思いますが、そうではありません。私が本当にびっくりしたのは、私が中国に行く事を決めてから実際に行くまでの約半年の間、恩師が密かにその事で呂先生と連絡を取りあっていたという事が書かれていたからでした。
今日の今日まで、私は自分で北京に手紙を書き、連絡を取りあい、自分でスケジュールを作って呂先生を訪ねたと思っていたのに、裏で私の事を心配して常に連絡をとっていた先生がいたのです。
帰国して、研究室の卒業の謝恩会の席で(私が幹事で中華料理屋さんでやりました)にこにこしながら私の中国の旅の顛末を聞いていた恩師の顔を思い出して、涙がでてしまいました。
大森先生、本当にありがとうございました。私は電気の世界から足を洗ってしまいましたので、講義で教わった事は活用できませんが、先生の生き方や考え方を心に刻んで、生きていこうと思います。
今回は、家具やインテリアとは全く関係ない事でしたが、どうしても書かずにはいられませんでした。ご了承下さい。